腰・下肢の痛み、しびれ。
主訴
左腰から左股関節、左大腿前面の疼痛、体勢により激痛が走る。
医師による診断名
腰部脊柱管狭窄症
※ X‐ray Photograph:X-Pによる医師の診断
現病歴
2ヶ月前より、左腰から左股関節、左大腿部前面かけて疼くような痛みがあり、体勢により激痛が走る。
仰向けで寝る時は、左大腿部前面が痛いので、左膝を曲げて開いて寝たりするが、きつくなると横向きに寝る。
寝起きや車の乗り降り特に辛い。
椅子に座っていると大丈夫な時もあるが、痛くなる時もある。
調子が悪いと左太ももの前が痛くて足があげられない。
前かがみなどの時にも痛い時がある。
仕事は、ドライバーで、運転と段ボール箱の上げ下ろしをしている。
病院でレントゲンを撮ったら、腰部脊柱管狭窄症と言われた。
最初の病院ではボルタレンとホットパック、電気治療をしたが良くならなかった。
そこで病院を変えたら、リリカ、意欲が出る安定剤、血流を良くする薬をもらい、痛みが少しましになった。
しかし、色々出来ないので日常に支障がある。
2ヶ月前、他の鍼灸院で2~3回鍼治療をしたが良くならなかったので行くのをやめた。
整体も10回くらい行ったが良くならないのでやめようと思っている。
ストレッチをすると痛くなることがあるので今はやめている。
腰部脊柱管狭窄症の鍼灸治療開始
- 左右 L1/2、 L2/3、L3/4、L4/5、L5/S1の椎間関節に置鍼および温灸
- 左右 腰部多裂筋にファシアリリース、置鍼および温灸
- 左右 腰部最長筋にファシアリリース、置鍼および温灸
- 左右 腰部腸肋筋にファシアリリース、置鍼および温灸
- 左右 腰方形筋にファシアリリース、置鍼および温灸
- 左右 中殿筋にファシアリリース、置鍼および温灸
- 左右 大殿筋にファシアリリース、置鍼および温灸
- 左右 梨状筋にファシアリリース、置鍼および温灸
- 左殿部坐骨神経周囲ファシアリリース、置鍼および温灸
- 左腸腰筋停止部周囲ファシアリリース、置鍼および温灸
- 左外側大腿皮神経周囲ファシアリリース、置鍼および温灸
- 左右下腿主要部分に置鍼および温灸
- 副腎処置(築賓置鍼)
- 左大腿部、腰部に電気的灸頭鍼を各7分間施行
使用した機材
- 使い捨て鍼灸針 直径0.16×長さ39㎜
- 使い捨て鍼灸針 直径0.20×長さ39㎜
- 棒灸
- 円筒灸
- 遠赤外線治療器 14分(大腿、腰部各7分)
経過
- 3回目、左の腰は痛いが、左太ももの前の痛みはまし。
- 4回目、鍼が効いている。痛み止めを飲まなくても眠れるようになってきた。痛みは10→5(NRS)
- 5回目、下肢の痛みしびれ10→0(NRS)。左の腰は痛いものの、1時間ほどの立ち仕事ができるようになった。
- 6回目、腰痛10→3(NRS)。
- 7回目、左下肢の症状が取れたせいか、右下肢に症状を感じる。
- 8回目、腰痛も10→1(NRS)となり、かなり調子よい。腰の奥の方にほんの少し重さが残る程度になり、仕事も支障なくできるようになった。