腰の本当の内部状況を把握していますか?
骨に異常がないから健康だ!!と勘違いしていませんか?
腰痛やぎっくり腰でレントゲンを撮った場合、異常なしと言われることは、大変に多いです。
異常が無いのに痛い?
なぜ?
それは、レントゲンでは骨のことは詳しくわかっても、筋肉の異常、神経の状況、血流の状況、さらには椎間板の具体的な状況、脊柱管の内部状況は全くわからないからです。特に脊柱管狭窄症の場合、レントゲンだけではほぼわからないので、異常なしとなり、どんなに訴えても、どんな治療をしてもお手上げ状態となり、精神的なものだなどと言われたりして、最終的に放置されたような状態に至り、藁をもつかむ思いで当院にたどり着かれたりするという現実をいつも目の当たりにしています。
骨の状態だけをみて異常なしと判断されるから、本当は異常な病的状態なのに「レントゲンで異常なしと言われたから私は大丈夫だ!!」と勘違いしてしまいます。
せめて、レントゲンに加えて、超音波エコーでみてくだされば良いのにといつも思っています。
勘違いしている場合、腰痛が慢性化し、最終的には腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの厳しい慢性症状に至ることも稀ではありません。むしろそのような方は非常に多いのが現状です。
骨は、「レントゲン」でわかります。
筋肉・筋膜・太い末梢神経・太い血管・異常血流・筋肉の硬さの状態は「超音波エコー」でわかります。
椎間板や、脊柱管、脊髄、馬尾神経の状況は「MRI」でわかります。
これらの画像により、すべて異常がなければ、絶対ではありませんが、異常なしと言っても良いのかもしれません。
そこで、超音波エコーを用いた鍼治療の必要性が生まれました。
「超音波エコーガイド下・腰痛ファシアリリース鍼灸」を行うのが効果的だと判断し、超音波エコーを導入しました。
当院には、「レントゲンで異常がなく、健康なはずなのに腰痛が治らないのでどうにかして欲しい」という方が多く来院されます。
※ もし、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの可能性があるような場合は、まず、医師のMRIなどによる診断を受けてもらうために紹介させていただく場合も多々あります。診断に基づいて施術を行うと、より効果的です。(診断を受けていない場合でも症状から想定し、施術は行います)
そこで、超音波エコーで筋肉内部の硬さなどの状態、血流の状態、などを確認し、原因と思われる部位が見つかった場合は、そのままエコー画像で針先を確認しながら、悪いところに「直接」鍼を打ちます。
下の動画は、ぎっくり腰の患者様の、腰椎のきわにある「多裂筋」という筋肉に対して鍼をしている実際の映像です。
ぎっくり腰・腰痛の鍼灸(エコーガイド下ファシアリリース鍼)の実際
左下が白くなっているのがわかると思いますが、それが原因で、ぎっくり腰になっていたようでした。
上から左下に何かが動いてるのが見えます。これが「鍼」です。悪い部分に刺入している実際の映像です。
この動画は腰痛治療のほんの一例ですが、腰痛でお悩みの多くの方がこのような鍼灸施術で改善しています。
この動画の方は、腰の多裂筋という筋肉が原因での痛みでしたが、原因は人によって違います。
腰痛・ぎっくり腰のエコーガイド下ファシアリリース鍼灸の流れ
痛いのはどこなのか?
どのような動きをすると痛みが出現するのか?
その痛い場所の内部はエコー画像上、実際にどうなっているのか?
などの原因をできる限り特定して、治療しなければなりません。
慢性化すればするほど、治癒までに時間がかかります。
治療開始が早ければ早いほど、たいていは治りも良いものです。
ぜひ一度「エコーガイド下ファシアリリース鍼」をお試しください。
※ この新技術の鍼治療はどこでもは受けられません。超音波エコーを導入している鍼灸院は全国的にもまだまだ数少なく、九州でも、ましてや宮崎においてはかなり珍しい治療方法です。
腰痛・ぎっくり腰の症例
症例1
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症例2 ぎっくり腰 1989様 男性
症状
1週間ちょっと前から腰痛(左<右)。痛みはどんどん増している。
前かがみや寝返り時に特に痛い。右を下にして寝ると痛い。左を下にするとまだまし。椅子に座り、腰に何か置いてのけぞった姿勢が楽。立ち上がりはきつい。
激痛は、右腰椎の外方1.5cm付近にあり。触れただけで激痛がする。
4日前に整形外科でレントゲンを撮ったが異常はなかった。トリガーポイント注射を3か所してもらったが、直後に少し良かったものの、すぐに痛みが戻った。シップと塗り薬を処方してもらっており、それで何とかしのいでいる。
仕事は力仕事。数年前にぎっくり腰をした時は1週間くらいで治ったが今回は治らない。時々腰がちょっと痛いことはあるが、余り腰痛はない。ストレスは多い。
エコー所見
右第5腰椎棘突起外方1.5cm付近で深度3cm付近の多裂筋内、右中殿筋起始部下2cm付近に、ファシア重積が認められた。
鍼灸治療
- 右多裂筋深度3cmファシア重積部に、エコーガイド下ファシアリリース置鍼15分
- 右中殿筋深度2cmファシア重積部に、エコーガイド下ファシアリリース置鍼15分
- 左右腰殿部全体に、2㎜程度の切皮置鍼15分
- 左右腰殿部全体に棒灸
- 左右腰殿部全体に電気的灸頭鍼15分
経過
(2回目)痛みの場所は同じだが、押したときの激痛は軽くなった。
(3回目)痛みは最大の痛みを10とした時に、10→3(NRS)とほぼ良くなった。
結果
3回目の治療終了の後日に、Numerical Rating Scale(NRS)が10→0との報告があった。